太陽研究者連絡会の皆様

下記の日程で「磁場方位角180度不定性ワークショップ」を開催します。
今回は特別講師としてK.D. Leka氏(NorthWest Research Associates)を
招待しています。K.D. Lekaさんは、既に2回開催されたWorldwide
180度不定性ワークショップの世話人であり、180度不定性に
最も詳しい方の一人です。今後、磁場方位角を使った研究を行う上で
良い機会になると思いますので、奮ってご参加下さい。

参加を希望される方は、メールの最後にある申請フォーマットを
世話人(joten.okamoto_at_nao.ac.jp)に送付して下さい。
締め切りは2/20(金)としますが、旅費援助やコスモス会館宿泊
を希望される方は早めに申請して下さい。


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磁場方位角180度不定性ワークショップ [通称:あいまい会議]
- ひのでサイエンスセンターワークショップシリーズ -

日時:2009年3月2-4日
場所:国立天文台 
      - 北研究棟1F講義室(3/2)
      - ひのでサイエンスセンター計算機室(3/3-3/4)     
世話人:岡本丈典(NAOJ)、久保雅仁(HAO/NCAR)

目的:
「ひので」の可視光磁場望遠鏡に代表される様なゼーマン効果を
利用した偏光観測装置は、地上・宇宙を問わず標準装備に
なりつつあります。しかし、そこから導出される磁場の方位角には
180度の不定性が生じます(45度と225度が区別できないという意味です)。
偏光観測と伴に、導出される方位角の不定性を解くことの重要度は
増しています。今までも様々な手法が提案されてきましたが、
観測データに対して100%の正解を返す手法は未だ確立していません。
さらに、比較的正答率が高いと言われる方法でも必ず何らかの
物理仮定を置くため、興味のある領域がその条件に合うかを
見極める必要があります。この辺の詳しい説明は、180度不定性に
詳しいK.D. Leka氏を特別講師に招いて初日に行う予定です。

上記の現状を踏まえた上で、「どういった領域で180度不定性を
解くことが特に難しいのか」、「180度不定性が科学的な結果に
どの程度影響を及ぼすのか」を実感するのがこの研究会の目的です。
磁場の方位角は、(1)磁場構造の推定(U-loop vs. Omega-loop)、
(2)磁場のねじれに関する量の見積り、(3)観測者座標系から
太陽面座標系への変換、を行う場合によく使われると思います。
実習では3つのテーマから1つを選んで、実際に180度不定性を
解くことに挑戦して頂く予定です。それぞれのテーマに対して、
日頃直面する問題点を書きましたが、あまり気にせず
自由にやって頂いて構いません。

既に問題点やターゲットが明確な方は、テーマ4を選択して
K.D. Lekaさんとの議論等を通して問題解決に取り組んで下さい。


アジェンダ:
3月2日(13:30〜):講義
・磁場方位角の180度不定性とは?(J.T. Okamoto)

・180度不定性を解く方法
 - 今まで考案されてきた様々な解法のまとめ(K.D. Leka)
 - 比較的正答率の高い方法の紹介
   自動:Minimum Energy method (K.D. Leka)
   手動:AZAM (M. Kubo)

・磁場方位角に関係の深い物理量とその重要性
 - 磁場のねじれ (T. Magara)
 - Force free field (S. Inoue)

・Lekaさんを囲んでの懇親会


3月3日(9:30〜):実習
ポテンシャル磁場近似及び上記の「比較的正答率の高い方法」を
使って実際に180度不定性を解く予定。

・テーマ1: 
 フレアを引き起こした非常に複雑な活動領域(2006年12月)
   - 方位角を決定することの困難さを体験
   - 方位角決定による磁場のねじれ量の差異

・テーマ2:
 「日本」黒点を含む典型的な活動領域(2007年5月)
   - 活動領域中のどういった箇所で
     不定性解法による違いが生じやすいか?

・テーマ3:
 比較的シンプルな黒点(2006年11月)
   - 太陽センター->リムの変化
   - ピクセルスケールによる結果の違い

・テーマ4:
 自分が研究している対象


3月4日(9:30〜16:00):実習&まとめ
午前:実習の続き
午後:各グループから結果発表(各20-30分)
     まとめ&質疑応答(K.D. Leka)

※実習はひのでサイエンスセンターの計算機システムを使います。
 アカウントをお持ちで無い方は、下記のサイトから利用申請を
 済ませておいて下さい。
 http://solar-b.nao.ac.jp/sbsc/UserAppl/


------- ワークショップ参加申し込み(〆切:2/20) -------
氏名:
所属・職名:
E-mail address:
研究テーマ:1/2/3/4
懇親会の参加:参加/不参加
旅費援助の希望:有/無
コスモス会館宿泊の希望:有/無
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